受けループ考 その零 メガヤミラミvs受けループ

0.この記事は、受けループに関する記事の前提となる文章である。
 シングルレートにおける受けループの記事を見ていると、『メガヤミラミTODで処理する』という文章が見られる。
 そこで、本当に勝てるのかどうかを考えてみる。


 特に記述がない場合の前提条件として、
 ・レーティングバトル・シングルバトルを想定する。
 ・お互いHPが最大値のまま時間切れに至った場合、受けループ側が勝利するものとする(特殊な選出をしない限り、HP数値判定になればラッキーを擁する受けループ側が有利)。
 ・時間切れに至るターンは20ターン程度とする(実際に何ターンくらいになるのかはよくわからない。実際にはどのぐらいなんだろうか)
 ・受けループ側にはメガヤミラミに50%以上ダメージを与える手段がないものとし、攻撃も急所に当たらないものとする(”じこさいせい””メガヤミラミを突破できないことを前提に考える)。
 ・ヤミラミは状態異常が敗北に直結するため、初手でメガシンカするものとする。
 とする。



パターン0 メガヤミラミvsグライオン
プレイヤーA:ヤミラミ  バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:グライオン まもるみがわりハサミギロチンじしん@どくどくだま
 時間切れ戦術といえばグライオンだが、”バークアウト”が”みがわり”を貫通するため”みがわり””まもる””ポイズンヒール”が成立しない。
 ”ポイズンヒール”の回復を”めいそう””バークアウト”が上回り、”じしん”には”じこさいせい”が追いついてしまうため、基本的にはプレイヤーBが敗北する。
 通常のグライオンではメガヤミラミ対策にはならない。


パターン1 メガヤミラミvsラッキー
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
 ラッキーはヤミラミにダメージを与える手段がないため、”おにび”を25%で回避し、”でんじは””マジックミラー””で自ら麻痺状態になることで状態異常をシャットアウトする以外のパターンではプレイヤーBが必敗である(最終ターンに”タマゴうみ”しても、メガヤミラミの後攻”バークアウト”や”おにび”ダメージを受けるために敗北が確定する)。
 なお、”おにび”回避”みがわり”でも貫通して”バークアウト”を受けるためにやはり結果は変わらない。
 メガヤミラミをダメージを与える手段がないラッキーでは微量でもダメージを受けると判定負けである。


パターン2 メガヤミラミvsラッキー&ヤドラン
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
       ヤドラン ねっとうでんじはなまけるてっぺき@ヤドランナイト(さいせいりょく)
 ラッキーはメガヤミラミに対して”でんじは”することで、”おにび”を受けず、なおかつ後攻で”タマゴうみ”が可能になるため、最終ターンに”タマゴうみ”をすることでメガヤミラミに対して判定勝ちが狙えることは既に述べた。
 故に、ヤミラミメガシンカさせてからラッキーをくり出し、先制”でんじは”すればほぼ勝利確定である(厳密には、最終ターンに麻痺して動けない可能性が残る)。
 問題は、ラッキーを後だしした瞬間に”おにび”を受けてはいけないこと、交代前のポケモンもダメージを受けることが許されない点である。
 そこで、クッションにはヤドランを用いて”さいせいりょく”でダメージを帳消しにする。
 なお、C105(無振り)メガヤミラミの”バークアウト”のダメージを”さいせいりょく”で確実に回収するには、H201-D122ほどの数値が必要である(努力値でいうとHP244、D122)。
 ヤドラン→ラッキーの交代際に”おにび”を受けるとやり直しだが、その場合は再びヤドランに引くことで”おにび”を回避するまで繰り返せばよい(試行回数を増やす必要があるため、この段階では思考時間を無駄遣いしないほうがよい)。”なまける”でタイミングをずらすことも可能である。
 受けループ側の負けパターンは、ヤドラン居座りには”めいそう”から”バークアウト”、ラッキーチェンジには”おにび”を合わされ続けた場合になる。
 おおむね有利には見えるが、最終ターンに麻痺を引いて回復できない可能性も考慮すると不確定要素が多い。

パターン3 メガヤミラミvsラッキー&モロバレル
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
      モロバレル キノコのほうしイカサマヘドロばくだんこうごうせい@くろいヘドロ(さいせいりょく)
 では、”さいせいりょく”役がヤドランではなくモロバレルだったらどうなるか。
 ”バークアウト”のダメージが少なくなるため、ヤドランのケースよりも余裕が出る。221-100(HP252のみ)であっても、めいそう三回C105”バークアウト”を受けても”さいせいりょく”でカバーできる。
 ここまですれば、かなりの勝率を確保できるといっていいだろう。
 なお、モロバレルの”ヘドロばくだん”でメガヤミラミに毒を入れることができれば、メガヤミラミ側が”じこさいせい”せざるを得ない状況が増えるため、かなり有利になる(これはメガヤドランの”ねっとう”でも同様)。
 問題は、モロバレルが受けループにおいて採用率が高くないポケモンであることか。


パターン4-1 メガヤミラミvsラッキー&メガフシギバナ
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
      フシギバナ エナジーボールヘドロばくだんこうごうせいやどりぎのタネ@フシギバナイト
 ”ヘドロばくだん”などで状態異常にすることが有効ならば、受けループでモロバレルよりも自然に採用できるメガフシギバナの場合はどうか。
 ”ヘドロばくだん”でヤミラミを毒状態にした上で”こうごうせい”で回復し、ラッキーにチェンジして”でんじは””タマゴうみ”で時間切れを待つと仮定し、最終ターンの状況がメガヤミラミ側が毒ダメージ、受けループ側がメガフシギバナの火傷ダメージのみで時間切れを迎えたものとする。
 この場合はHPの割合判定になる。以下の項目へ続く。


パターン4-2 メガヤミラミvsラッキー&メガフシギバナ&ゲンガー
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
      フシギバナ エナジーボールヘドロばくだんこうごうせいやどりぎのタネ@フシギバナイト
      ゲンガー  みちづれおにびたたりめヘドロばくだん@ゲンガナイト
 仮に、受けループ側の最後の一匹を仮にゲンガーとする(受けループに採用されやすいポケモンの中でも最もHPが低い、すなわち火傷ダメージで受ける割合が大きくなり受けループに不利に働く)。
 ラッキー325/325 メガフシギバナ164/187 ゲンガー135/135 合計624/647 HP比率96%
 ヤミラミ138/157 不定 不定
 とすると、ヤミラミ側が勝利する(HP残量を97%にする)には最低でも477のHPの控えが必要となる。(HP比率が同一の場合にはHP総量で受けループ側が勝利する)
 ソーナンスやラッキー、ハピナスが入らない限りはHP実数値が477を越えることは困難であるため、受けループミラーのようなケースを除けばラッキー&フシギバナの組み合わせはメガヤミラミに有利と言っていいだろう。


パターン5 メガヤミラミvsいばるグライオン
 グライオンの”いばる”を”マジックミラー”で反射してもらい、攻撃力を上げて突破を図る。
 これ、実際にやったら勝率どのぐらいになるんでしょうか?
 お互いの配分によって二段階アップ”じしん”で落ちる確率がかなり変動するようだ。


パターン6 ヤミラミvs受けループ
プレイヤーA ヤミラミ おにびちょうはつじこさいせいイカサマ@たべのこし
 仮にヤミラミメガシンカせず”ちょうはつ”してきた場合、これまでの前提は全て覆る。
 この場合、ラッキーでは全く対処できないため、グライオンやゲンガーなどで対処するしかない。


まとめ
 メガヤミラミvs受けループは、的確な動きさえ用意してあれば汎用性が高い選出を維持したまま判定に持ち込むことで受けループ側が勝利できる可能性が高い。”ヘドロばくだん”や”ねっとう”で”マジックミラー”で防がれない固定ダメージを与えることができればぐっと勝利が近づくし、そうでなくても”さいせいりょく””しぜんかいふく”を駆使すれば勝率は確保できる。
 『受けループはメガヤミラミTODで対処できる』というのはおおむね正解といっていいだろう。
 次回は、『”めいそう”ニンフィアはラッキーを突破するのに何ターンかかるのか?』を考えたい。

リハビリ構築 ジャロゴーリor壁ガルーラ

シングルレートシーズン9使用構築。

ジャローダ リーフストームいばるへびにらみリフレクター@ゴツゴツメット
ライコウ  ほうでんめざめるパワー(氷)リフレクターひかりのかべ@ひかりのねんど
カイリュー げきりんじしんしんそくりゅうのまい@ラムのみ
ゲンガー  ヘドロばくだんたたりめおにびみちづれ@ゲンガナイト
オニゴーリ まもるみがわりこおりのいぶきぜったいれいど@たべのこし
ガルーラ  やつあたりグロウパンチほのおのパンチふいうち@ガルーラナイト


 ジャローダオニゴーリが使いたかったので構築をスタート。
 初手ジャローダをメインとした場合、一番嫌なパターンは麻痺をいれられないでんきタイプ(特にけしんボルトロス)、及び上から縛ってくるファイアローであるため、サブの初手パターンとして壁ライコウを採用した。
 さらに、壁ライコウを使う場合には”こだわりスカーフ””じしん”で出落ちするリスクがあるため浮いているポケモンが必要となり、単体でのスペックが高めで強力な積み技を持つカイリューを採用。
残りの二枠には、オニゴーリが苦手なメガガルーラ、メガヘラクロスニンフィアメガサーナイトなどに強めかつ多くの相手と11交換が望めるゲンガー、麻痺や壁サポートと相性がよくオニゴーリが起点にできる受けポケモンを強く誘うガルーラを採用した。


ジャローダ
 オニゴーリと相性のいい”へびにらみ”、相手に隙を見せないための”リーフストーム”までは確定とし、残りのスロットはガルーラがいる構築にも強気にジャローダオニゴーリの選出をしやすくするために”ゴツゴツメット”+”リフレクター”でガルーラに強く出られるようにした。
 最後のスロットは”いばる”。麻痺さえいれてしまえばオニゴーリ本体が攻撃を受けることは少ないため、物理にも積極的にいばっていく。
 ”へびにらみ”はじめんタイプにも麻痺がいれられることもありガルーラはもちろん、キノガッサカバルドンラグラージマンムーといったメジャーな初手性能の高いポケモンに強気に投げられるため予想以上の使い勝手を見せつけてくれた。


ライコウ
 壁二枚+氷+電気。でんきわざに”ほうでん”を採用した理由はオニゴーリとの相性はもちろんだが、”10まんボルト”では”はねやすめ”ファイアローを押し切れず、無為に壁ターンを消耗させられて本来期待する役目が果たせないため、麻痺の引きやすい”ほうでん”採用となった。
 ただし、火力が低過ぎて積みポケモンの起点にされたり肝腎のところで麻痺を引いてくれなかったりと物足りない部分もあった。
 ”ほえる”を採用するか、もしくは有利対面で一気に圧力をかけられるよう”めいそう”にするか。ここは考えどころ。


カイリュー
 前述するライコウとの並びで、”じしん”を透かして積みの起点にできるポケモン
 他の候補にはギャラドスボーマンダリザードンX、キノガッサなどが候補だったがメガシンカを割かずに済むこと、構築が苦手とするファイアローヒードランバシャーモキノガッサなどとも戦える点を評価して採用した。
 実際にはメガシンカを選出しないことも多かったため、ギャラドスリザードンのパターンも一考である。
 なお、”ステルスロック”がないために簡単に”きあいのタスキ”で止まるが、その場合はジャローダやガルーラの起点にすることができる(実際にしたことはない)。
 なお、”こだわりスカーフ””じしん”を起点にすると述べたが、ボルトガブリのような構築に対して初手ライコウ-ガブリアスと対峙し、ガブリアスに”げきりん”で突っ張り続けられるとはがねもフェアリーもいないために結構困ることがある(欠陥)。祈りながらカイリューオニゴーリの起点にしよう。


ゲンガー
 メガガルーラニンフィア、メガヘラクロスなどオニゴーリが苦手なポケモンを露払い。
 この採用理由から”ヘドロばくだん””みちづれ”は確定。残りの枠は汎用性をとって”おにび””たたりめ”としたが、うーん。全然使わなかったのでいじりたいな。”ちょうはつ”を入れると初手出ししやすくなるかもしれない。
 脳筋CSだったけど、”ヘドロばくだん”でニンフィアを一撃で落とせるわけでなし、メガバシャーモの”フレアドライブ”で出落ちするのを防ぐためにHSのほうが良さそうか。


オニゴーリ
 CS寄りのとくこうに多めに振った配分。ランダムレートに潜る以上、”じしん”よりも”ぜったいれいど”優先。”ぜったいれいど”が入るので、スイクン意識の”フリーズドライ”よりも”こおりのいぶき”。
 使っていると、(相手が目一杯制限時間使った場合かなり怪しかったけど、なんか相手が手拍子でコマンド押し続けたから勝った)と思うことがしばしば。


ガルーラ
 壁サポートと相性のいい、AS”グロウパンチ”+”ふいうち”。サブはカイリューと攻撃範囲をずらす”ほのおのパンチ”。
 実は”グロウパンチ”ガルーラを使ったことがなかったので、今回使うことができたのはいい機会だった。
 実際にオニゴーリの起点にしやすいポケモンを誘えていたかはわからないが、メガバシャーモが物凄い勢いで寄って来たのは間違いない。


 こうして文章にするとディテイルが雑なので(一つ一つの採用理由をそこまで確固たるものにできていない)、そこまで勝てないのもむべなるかな。勝つことよりもモチベーション維持することが目的なので問題なしではあるけどちょっと恥ずかしいクオリティ。
 なお、麻痺撒きとしてもっとも信頼性の高いけしんボルトロスを使わない理由は、厳選が終わってないからです。
 ジャローダorけしんボルトロスの二者択一でも相手のけしんボルトロスが面倒なことには変わらないため、けしんボルトロスに有利なライコウを使う理由にはなる。
 どちらにせよ、壁ライコウだとけしんボルトロス採用構築にアドバンテージをとりきれなかったことは事実なので、やはりそこが課題かな。


 今浮かんでいる改善案第一を採用すると、構築にけしんボルトロス+れいじゅうランドロスが入るので、やはり……厳選か……。

ORAS シングル ジャローダ(仮)

1.概説
 ”あまのじゃく”と高いすばやさからなる豊富な補助技。
 積みエースとサポート、これらの要素を自然に両立できることがアイデンティティポケモンである。
 ”あまのじゃく””リーフストーム”はそれだけ見ても優秀な攻撃手段であるが、積み技と攻撃技を一つの技スペースに圧縮できるために他のスロットを充実させやすく試合の流れに応じて柔軟な立ち回りができる。
 ゲンガーの上を行く速度とそれなりの耐久、”リフレクター””ひかりのかべ””でんじは””いばる””ちょうはつ”といった豊富な補助技による起点作り性能も高く、壁技を使うポケモンとして見た場合でも、『壁を放置されて積み技を連打される』というありがちな展開を、”あまのじゃく””リーフストーム”の圧力によって回避しやすいという利点もある。”ちょうはつ”けしんボルトロスに対しても強気に”リーフストーム”で力押しが視野に入るし、初手でくり出されることが多いカバルドンキノガッサに対しても優位に試合を進めやすい。
 受けループのような防御的な構築に対しては先制での”ちょうはつ”と”リーフストーム”でテンポを握ることができる。
 変わったところでは”がんせきふうじ”や”こごえるかぜ”ですばやさを下げられることがないのも初手性能の高さに一役買っている。
 まとめると、


a.”あまのじゃく””リーフストーム”による崩し・抜き性能
b,”ひかりのかべ””リフレクター”によるサポート
c.”へびにらみ”による麻痺撒き
d.”ちょうはつ”による妨害


 といった要素が期待されるポケモンである。
 互換と呼べそうなポケモンとしては、
・壁張り(クレッフィニャオニクスアグノムラティオスライコウなど)
・麻痺撒き(クレッフィ、けしんボルトロスなど)
・ラッキーに強い特殊(ウルガモス、れいじゅうボルトロスメガルカリオなど)
 が挙げられるだろうか。

 壁・麻痺撒き役として見ても”いたずらごころ”でないために妨害を受けやすく、積みエースとして見ても攻撃範囲が乏しい、と単体で見ればより有能なポケモンはいるものの、それらの要素を複合的に持てるのが強みと言える。



2.技構成


リーフストーム へびにらみ ひかりのかべ リフレクター@ひかりのねんど
 ベーシックな壁張りジャローダ。”へびにらみ”はじめんタイプにも効果があるところが美味しい。
 起点にされづらい壁ポケモンとして重宝だが”ちょうはつ”を採用しやすいファイアローには著しく不利であるため(※1)、それらに対応しやすい初手のパターンを用意したい。


リーフストーム へびにらみ いばる ミラーコートきあいのタスキ
 混乱と麻痺による起点作りをするパターン。”ムラっけ”オニゴーリや”てんねん”ピクシーと相性がいい。


リーフストーム めざめるパワー(いわ) ちょうはつ こうごうせい@ゴツゴツメット
 受けループを全破壊するための構成。
 ラッキー+グライオン+ヤドラン+バンギラスのような並びに対してはめっぽう強い。”ゴツゴツメット”+”ちょうはつ”+”こうごうせい”でナットレイブリガロンにも強きに動ける。メガフシギバナ入りには分が悪いので、メガフシギバナを起点にできるようなポケモンと組み合わせるとよりよい。


3.対策
 放っておくと”リーフストーム”で手が付けられなくなるため、”リーフストーム”による全抜きを阻止するのが第一である。
 とはいえ、サブウェポンが”めざめるパワー””りゅうのはどう”程度と攻撃技が貧弱なジャローダに対しては自然に耐性を持つことはさほど難しくないだろう。
 ファイアローならどんなにとくこうがアップしていても関係なく倒すことができるし、そうでなくてもジャローダはほとんどの先制技にも耐性がないためダメージを蓄積させて押し切ることは難しくない。
 ”リーフストーム””こうごうせい”のPPの少なさも弱点である。


※1.ファイアローにはどっちにしろ勝てないんだけど、ここで言いたいのはスタートポケモンを複数パターン用意しても”ちょうはつ”ファイアローにどっちも止められては意味がないとかその辺の話。

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ORAS シングル メガフシギバナ

メガフシギバナ


 1.概説
 タイプ:どく・くさ、とくせいは”あついしぼう”。
 一つ一つの要素はメガシンカらしい派手さもなく、図抜けた火力を誇っているわけでもないが、複数の要素が強烈に噛み合ってメガフシギバナの強さを形成している。
 特筆すべきは封殺できる相手の多さで、”あついしぼう”によって氷・炎を等倍に抑えることで格闘+氷(+岩)、水+氷、電気+氷(+炎)フェアリー+地面or炎のようなメジャーな技の組み合わせに強い。
 具体的には、キノガッサローブシンスイクンマリルリウォッシュロトムオムスターライコウライボルト、サンダー、けしんボルトロスエルフーンニンフィアメガチルタリス……などである。
 打点が高く、一致技でメガフシギバナを攻撃できるメガバシャーモメガクチート、あるいはメガフシギバナからの攻撃をシャットアウトできるナットレイのようなポケモンを除けば、


 a.水タイプ
 b.電気タイプ
 c.格闘タイプ
 d.草タイプ
 e.フェアリータイプ


 の多くには受け役割を持てるといって良い。
 こうしたポケモンに対して安定してくり出すことができる上に”ねむりごな””やどりぎのタネ”といった無効化しづらく、安定して効果が見込める技を交代際に打つことで相手をくり崩すことができるのがメガフシギバナの強みである。
 弱点がエスパー・ひこうのみとサブウェポンで使われることも少ないこともあって、”ちょうはつ”や”みがわり”による妨害さえなければタイマンで勝てる相手も多い。数字の高さも相まって”そうしょく”ヌメルゴンや”ぼうじん”バルジーナであっても対メガフシギバナを一任できるポケモンとは言いがたいほどである。
 ”ねむりごな””やどりぎのタネ”といった技を無効化できるくさタイプには”ヘドロばくだん”で自然に打点を持てる。
 メガシンカするポケモンは多くの場合、”ラムのみ”を持っていないことが明白で状態異常に弱くなり回復手段も乏しくなりがちだが、メガフシギバナは毒も粉も受け付けず”こうごうせい”による回復ができ、種族値もあいまって絡め手から切り崩すのは難しい。


 総じて、強いポケモンには一方的に強く苦手な相手にも補助技で切り崩すことが期待できる、サイクル戦向きのポケモンであると言える。


 弱点はというと、まずメガシンカのシステムと防御的なとくせいが噛み合っていない点が挙げられる。
 たとえば、対ローブシンを期待してフシギバナを選出する場合、そのまま受け出すと”れいとうパンチ”を抜群で受けてしまうし、対サンダーの”ねっぷう”などでも同様である。初手で出すなどしてメガシンカすれば問題は解決するものの、やはり立ち回りは不自由になってしまう。
 また、技のPPの少なさも問題で”こうごうせい”は8、”ヘドロばくだん””ギガドレイン””やどりぎのタネ”なども16発しかない。”ねむりごな””やどりぎのタネ”自体は即効性のある崩し手段ではないため、長期戦に持ち込まれると息切れしやすくお互いにサイクル戦志向の構築の場合は能動的な崩し手段を他に用意しておきたい。
 この辺りの判断は、制限時間の差でワイヤレス対戦とランダムレート戦でも異なってくる。


 2.構成
 ギガドレイン ヘドロばくだん こうごうせい やどりぎのタネフシギバナイト
 特殊な運用法をしない限り、この四つをベースに”ねむりごな”や”めざめるパワー(炎)”などを採用した構成になるだろう。
 ”ぼうじんゴーグル”を貫通する”くさぶえ”や”ぼうだん”に防がれない”ベノムショック”のような技の採用も一考ではある。


 3.対策
 メガフシギバナは基本的にクレセリアヒードラン、ラッキー+グライオンといったサイクル戦重視の防御的な構築に採用されるポケモンである。
 故に、メガフシギバナをどう対策するかではなくサイクル系の構築をどう対策するか、という視点で見るのが大切になる。
 受けループへの対策にメガゲンガーメガボーマンダを採用しているのならばメガフシギバナに手間取ることも少ないだろう。
 どうしてもメガフシギバナに隙を見せるポケモンが軸になる構築の場合は”ぼうじんゴーグル”で”ねむりごな”を防ぐことで対策もできるし、そこまでしなくても”みがわり””ちょうはつ”などで自由に補助技を撃たせないことでメガフシギバナを牽制できる。
 メガフシギバナから致命傷を受けないかつ回復手段を持つポケモンが複数いる場合は受け回し続けることで”やどりぎのタネ”や攻撃技のPPを削り切ることも有効である。
 なお、対戦で見かけるフシギバナの多くはメガフシギバナであるが、稀に”ようりょくそ”を活かしてメガシンカしないフシギバナも存在することはあるために”ひでり”と同居している場合はその注意する必要がある。

ORAS 育成環境まとめ

XYよりもORASのほうが育成が楽みたいなので今さらながらシフト。
それにあたっての自分用まとめ。
適宜追加修正。


・Oパワー
 キンセツシティの○○おやじから全部貰える。
 タマゴふかパワーのみイベントを消化する必要がある。
 やすうり、けいけんちはマスト。
 oパワーレベルを3にしたい時は2を使うこと。


・お金稼ぎ
 最適化すればインタビュアーを倒し続けるのが一番速い(XYを上回る効率)。
 ドーブル(ハッピータイム)+ブロスターorシザリガーで”あわ”。
 ドーブルのほうを速くしておくこと。
 おこづかいパワーレベル3よりもひみつきち・きょうのうらない・おこづかいパワーMAXのほうが効率が良いので、面倒でもひみつきちのフラグを30は集めてメルヘンしょうじょを自分の基地に用意しておくとよい。


・経験値
 ハピナス基地。


努力値
 HP:カナシダトンネル(ゴニョニョ
 こうげき:おくりびやま(カゲボウズ
 ぼうぎょ:111ばんどうろ(サンド)
 とくこう:119ばんどうろ(ナゾノクサ
 とくぼう:114ばんどうろ(チルット
 すばやさ:104ばんどうろ(スバメジグザグマ


・ハートのウロコ
 128ばんどうろで釣り。
 ポケマイル。


・ポイントアップ/ポイントマックス
 ポケマイル。
 ストーリー上でポイントマックスが四つ拾えるので覚えておくこと。


わざマシン
 ”みがわり”など一部のわざマシンマボロシしまに配置されているので注意。

ORAS シングル クレセリア

1.概説
 クレセリアが第六世代で直接的に得た強化要素はほぼない。
 メガゲンガーを筆頭に受けループを破壊する手段は増えているし、お得意様だった格闘タイプもその脅威は激減した。
 鋼タイプの耐性が弱体化したことでクレセリア+鋼タイプの並びも以前ほどの相性を発揮できなくなっているし、対戦で見かける機会も増えた。”はたきおとす”という使い勝手のいい悪タイプの技もできた。
 さらに、ORASレートにおいてはORASで厳選した個体を使わざるを得ないために地面や炎のめざめるパワーを狙うことが困難(個体値に偶数が多く必要になるためにボルトロスライコウに求められる氷よりも遥かに出にくい)という副次的な被害も生じた。
 追加された技といえば”ムーンフォース”程度であり、差し引きで考えたら割に合わない。
 にもかかわらず、クレセリアの存在感は第五世代よりも増している。
 最大の理由はメガシンカの登場であろう。クレセリアは攻守ともにメガシンカとの相性がよい。
 第六世代におけるクレセリアの代表的な運用法として”みかづきのまい”によるメガシンカの再利用がある。”みかづきのまい”によるエースの再利用自体は第五世代でも使われて来たが、メガシンカという明らかなパワーカードの登場で今まで以上に再利用する価値が高まったのである。”ラムのみ”を持てないために状態異常に弱いメガシンカの弱点も補える。
 さらにクレセリア自身は恵まれた耐久力から”でんじは””どくどく”を打てるためにメガシンカに対して無抵抗になりづらく、加えて環境が物理に偏ったことで”ゴツゴツメット”も実質的に強化されている。

 クレセリアに期待しうる役目としては

a.クッション能力
b.”みかづきのまい”によるリカバリー能力
c.”でんじは”要員
d.”トリックルーム”要員
e.物理受け
f.”めいそう”による積みエースとしての運用


aのクッション能力とは後続を安全に場に出す能力と言い換えてよく、bやc、dの役目と強くシナジーしており後続をサポートしながら”みかづきのまい”でスムースに展開を行うことができるのが強みである。
 bは”みかづきのまい”とメガシンカの相性は既に述べた通りである。メガシンカ以外でも”がんじょう”や”マルチスケイル”、不発に終わった”きあいのタスキ”とも相性がシナジーを期待できる。
 cの”でんじは”要員としては多くのポケモンがおり、”でんじは”をただ使うだけならばクレッフィやけしんボルトロスに比べてクレセリアが特に秀でているわけではない。しかし、耐久力の高さからメガシンカに対して”でんじは”を入れやすいという強みがある。
 dの”トリックルーム”発動役としては”みかづきのまい”により”トリックルーム”のターンを無駄にしない点が優秀である。
 eは流しではなく、複数回受け出すことで長期的な受けを担わせる場合。耐久に恵まれている上に地面無効・格闘半減・”つきのひかり”による回復力から多くの物理ポケモンに強気に立ち回れる。
 fは裏エースとしての運用。クレセリアを積極的に決定力にしていく。”サイコショック”を備えるために”めいそう”の積み合いには強い。

 鉄壁の耐久力から受けループ的な運用も可能ではあるが、”みかづきのまい”によるリカバリーは対面構築的な要素が強く、さらに”トリックルーム”からメガヘラクロスメガクチートに繋げる運用は起点構築的な要素も取り入れることができる。
 単体での性能は高いと言えないにもかかわらず多くの構築で採用が検討できるポケモンである。


 ”みかづきのまい”による味方のリカバリー能力はオンリーワンではあるが、対面性能を重視した構築に採用でき”トリックルーム”の発動ができるポケモンとしてはポリゴン2が比較的性質の近いポケモンである。
 また、物理受けをこなしながら後続のエースを展開できるポケモンとしてはカバルドンにも通じる部分がある。
 さらに、受けループ系で物理系に対する受けの駒としてはエアームドグライオン、ヤドランなどとも近い性質を持ち、地のスペックの高さから構築によって違った役目を求めることができる。


2.構成


サイコキネシス でんじは つきのひかり みかづきのまいゴツゴツメット
 ”みかづきのまい”によるメガシンカを復帰させることを主眼に置いたパターン。上述した役割でいうとa、b、cの混ざったような動きができる。
 メガシンカで一体倒し、クレセリアをクッション気味に使って”みかづきのまい”で再降臨させるのが理想的な動き。
 対面性能に優れたメガガルーラとの組み合わせが代表的である。
 ”ゴツゴツメット”による蓄積ダメージや”でんじは”を入れられる可能性、既にメガシンカしたポケモンをくり出せることなどから、実質的にメガシンカ二匹分以上の動きが期待できる。
 当然タイマンに強いメガシンカとの組み合わせが前提であり、メガガルーラとの組み合わせが代表例となる。
 元々起点になりやすいポケモンであり不意の急所などで”みかづきのまい”できないと敗北に直結することからクレセリアは早め早めに”みかづきのまい”で使い捨てたほうがよい。


サイコキネシス れいとうビーム トリックルーム みかづきのまい@オボンのみ
 ”トリックルーム”を絡めるパターン。基本的には上述した内容と同様だが、起点構築としてのカラーが強くなる。
 ”トリックルーム”と相性の良いメガヘラクロスメガクチートなどと組み合わせることになる。


しねんのずつき スキルスワップ でんじは つきのひかりゴツゴツメット
 受けループ系の構築に採用するパターン。エアームドグライオンに近い性質を持ち物理受けを担うポケモンであるが、サブの特殊技で突破されにくい点が強みとなる。
 ”スキルスワップ”で”ちからもち”や”スカイスキン””フェアリースキン””こんじょう””スキルリンク”などを奪うと火力が激減させることができ、負担を和らげることができる。”ポイズンヒール”にも強い他、技構成を変えれば”マジックガード”ピクシーに対して”どくどく”を入れることもできる。
 受けループ構築でメガシンカフシギバナに割かなくても”はらだいこ”マリルリに強いポケモンを用意できる。


4.サイコショック れいとうビーム めいそう ねむる@カゴのみ
 裏エース”めいそう”クレセリア
 ”どくどく””みがわり”ヒードランや”めいそう”ライコウスイクンニンフィアなどでクレセリアを起点にしてくる相手に対して逆に起点にし返すことができる。
 逆に物理系で起点にしてくるバンギラスギャラドスなどに対しては上述した型以上に弱くなることには注意が必要になる。


対策
 クレセリア自体を倒すことは容易である。弱点がつかれないポケモンならば誰でも勝てるだろう。
 ただし、”みかづきのまい”や”でんじは”で自由に動かれるとクレセリア自体を倒せたからと言って勝ちが近づいているとは限らない。
 クレセリアを自由に動かさせないための代表的な対策は”ちょうはつ”や”みがわり”になる。
 ”みがわり”で”でんじは”を防げばそれだけでテンポが握れるし、”みがわり”を割られないポケモンならさらに有利に立てる。”トリックルーム”からエースに繋がれても”みがわり”連打でターンを稼ぎやすい。
 同様に”ちょうはつ”メガギャラドスメガバンギラスで”りゅうのまい”が決まれば一気に勝ちが近づくだろう。ここまでできずとも”ちょうはつ”ファイアローなどでも簡単に黙らせることができる。
 単体での性能は高くなく、周囲のポケモンと連携して真価を発揮するポケモンという性質上、構築を見た段階でクレセリアがどんな役目を負っているのか予想を立てておくとよい。

ORAS記事 補足? 雑感?

というわけで、ライブ感で久しぶりにORASシングル記事書きました。
次はクレセリアとメガヘラクロスメガカイロスを書きたい……。メガカイロスの攻撃技が高威力高命中で先制技も備えるつるぎのまいキャラという感じが好きなんですよね。
ゲンガーとかガルーラとかキノガッサとかもっとバリバリ一線級のポケモンも書きたいんだけど、この辺のポケモンはできることが多過ぎてなかなかまとめづらい感じ。『型』と『役割』をまとめるのが今回の記事の意図。
クレセリアは六割ぐらい書いたんだけど、『クッション』という言葉が出て来て『クッション……? クッションってなんだ?』となって筆が止まっている。
ニュアンスではわかっても自分で説明できない言葉は使わないルール。


明らかにメガシンカに関する記述が少なくて他のポケモンに関する記述が多いのは、基本的にメガシンカは『相手を倒す』ことが仕事なので突き詰めると『相手を倒してアドバンテージを取ります』しか書くことがないんですよね。『潰す』か『抜く』か『崩す』か『詰ます』しかない。
メガヤミラミメガヤドランなんかも種族値は防御的に見えるけどサイクル戦で防御的に使うポケモンというよりも積み技で封殺するポケモンという理解なので基本的にはりゅうのまいつるぎのまいと一緒。例外はメガフシギバナメガライボルトくらいかな。
メガボーマンダで相手の格闘を流すことはできるけど、最初からそれを目的にメガボーマンダを採用しないよね、という話でもあります。
メガシンカしないポケモンはそれ以外の細々とした部分を埋めるので、どうしても書くことが多くなる、という感じ。ウェイトで言うのならば書くことが少ないメガシンカのほうが大きい。
メガシンカありきで考えるならば、サイクル戦ではメガシンカのスペックを充分に活かせないので対面〜起点系の構築のほうがORASにマッチしているんですよね。
環境にマッチしているというよりも、仕様にマッチしている。