ORAS シングル ライコウ
1.概要
でんきタイプの中でも攻防に優れた、バランスのいいポケモン。でんきタイプの中でも種族値が高めで、ファイアローのようなひこうタイプ、スイクンをはじめとしたみずタイプ、でんじはを使うクレッフィ、ニャオニクスなどに対して安定して強く出ることができる。
他のでんきタイプ、サンダー、けしんボルトロス、れいじゅうボルトロス、ウォッシュロトムといったポケモンに比較するとじめんわざを無効にできない点で劣るが、こおりが弱点でないためにみずタイプに受け出しをする際に安定したり、でんきを半減するためにでんきタイプ同士で対峙した時に有利なのが長所。
特に麻痺しないかつでんきタイプのわざを半減で受けることで、けしんボルトロスに対して有利に立てるのが強み。
他のでんきタイプと比較するとほのおわざやかくとうわざを覚えないなどサブの攻撃技が少なめで、ナットレイやラグラージ、バンギラス、フシギバナ、マンムーなどでストップしやすいものの、リフレクター、ひかりのかべ、めいそう、ほえるなど補助技が豊富であり、種族値の高さも相まって様々な運用の仕方ができる。
多くの相手に腐りづらい他のでんきタイプに比べると有利不利がハッキリしたポケモンであり、構築段階でなんのためにライコウを採用したのかを明確にしておくことが大切といえる。
2.型解説
i.メガネライコウ
10まんボルト めざめるパワー(こおり) ボルトチェンジ じんつうりき@こだわりメガネ
火力を重視したこだわりメガネライコウ。ファイアローやスイクンを一撃で倒せる火力が発揮できる。
ボルトチェンジも相まってサイクル気味の構築と相性がよい。主力である10まんボルトに無効タイプがあるので、ガブリアスなどに隙を見せた際にフォローできるポケモンと相性が良い。
じんつうりきを採用するとメガフシギバナに大ダメージを与えられる他怯みでマンムーやキノガッサとの対峙で勝てる可能性が残るが、半減されにくいシャドーボールでもよい。
ii.壁ライコウ
ほうでん めざめるパワー(こおり) リフレクター ひかりのかべ@ひかりのねんど
ローブシンやボーマンダといった積みポケモンに繋げる壁ライコウ。
近い運用ができるポケモンにはクレッフィ、ニャオニクス、アグノムなどがいるがちょうはつを採用しやすいけしんボルトロス、ファイアロー、ギャラドスなどに有利なのが強み。
積みの起点になるのを避けるためにめざめるパワーのスペースにほえるを採用するのも良い。
めざめるパワーを排すると地面タイプに弱くなるが、仮にじめんタイプに倒されても裏でギャラドスやパルシェン、カイリューなどで起点にすることができれば取り返せる。
iii.瞑想ライコウ
10まんボルト めざめるパワー(こおり) みがわり めいそう@たべのこし
めいそうで火力を発揮する構成。
他のポケモンのサポートを受けずにウォッシュロトム、クレセリア、けしんボルトロス、サンダーなどを起点にすることができ、火力がそれほど高くない特殊ポケモンを相手にはみがわりを残しやすいため、バックに物理ポケモンが控えていてもそのまま押し切ることがしやすい。
みがわりの残しやすさを活かして、めいそうではなくどくどくとプレッシャーで制圧するという手もある。
3.対策
まず、構築段階でどういった型のライコウであるかを看破することが大切である。
相性補完を重視したパーティに採用されたライコウではボルトチェンジでサイクルを優位に立つ構築の可能性が高いし、積み技を覚えるポケモンが多いパーティでは壁を張るライコウと推測することができる。
概要で述べたように、有利不利がハッキリしたポケモンであり、特殊耐久の高いラッキーやバンギラス、あるいはでんきを半減以下にしこおりで弱点をつかれないメガフシギバナやマンムーなどなら一方的に有利に立てるが、壁ライコウを安易に倒してしまって後ろの起点にされたり、受け出したところをボルトチェンジで逃げられるなどもありうるため、安易にライコウを後出しで倒せるポケモンを採用したことが対策になるとは言いがたい。
他のポケモンとの連携を想定した上でライコウが採用されやすい構築にどう対応していくのかを考えるのが大切である。