サンムーン・ファーストインプレッション
概論
総じて、足が遅くて耐久向けのポケモンが多く、環境が加速し過ぎないようにストッパーとしての役目が期待されているように考えられる。これらのポケモンが真価を発揮できるか環境に依存する部分が大きく、今後の研究に委ねられている。
また、はたきおとす、ステルスロック、ハイパーボイスなど重要な教え技がないことで一部の既存のポケモンも攻撃性がダウンしている。
一方でZ技により手軽に爆発的な火力が得られるようになっており、どちらにバランスが触れるのかが注目であるといえる。
・ミミッキュ
ばけのかわは行動回数を確保できるという意味ではいたずらごころやマルチスケイルに性質が近く、ストッパーとしての活躍が期待できる。おにび、でんじは、ちょうはつと補助技も豊富。
ノーリスクでつるぎのまいもできるけど、打点がそんなに高くないのでどうなるか。
まだばけのかわの効果を検証できていないので詳細な仕様が気になります。でも、聞くところによるとがんじょうの上位互換っぽい……。
・カプ・コケコ
エレキメイカーが単純に火力五割増しの上、すばやさ種族値も130と高い。ねむりと麻痺にならないというのも優秀。状態異常に強いのは本当に偉い。
シンプルにこだわりメガネでボルトチェンジしても強そうだが、状態異常に強いのを活かして補助技主体で運用しても悪くなさそう。
しぜんのいかりもあるので、誰が相手でも腐ることはないのも嬉しいところ。しぜんのいかりはじしんかじょうやきずなへんげ、ビーストブーストとも相性がいいかもしれない。
・ゲンガー
基本的に役割を持たせるよりもみちづれで相打ちが仕事だと思っていたので、ふゆう剥奪よりも、みちづれ弱体化のほうが痛い。
今までありがとう、ゲンガー。
と言いたいところだが、フェアリータイプの増加により毒需要が増えた場合、スムースに採用できる毒タイプがほとんどいないので、そこでゲンガーを採用することは充分に考えられる。
ゲンガー以外で汎用的に採用できそうなどくタイプ、ウツロイドぐらいしかいないんですよね……。
・カプ・レヒレ
スイクンに近い役割が期待できるかもできないかも。サイクル戦になった時にしぜんのいかりが削り技として便利。
ねっとうやねむるを事実上使えないので、長期戦よりは短期的なサイクルで勝負を決める形になるか。
・カプ・テテフ
単純に打点が高い。すばやさが半端なラインだが、こだわりスカーフでそれをカバーしてもいいし、丁度いいパートナーがいるとこだわりメガネで第六世代のサザンドラのような動きをしてもいい。
サイコメイカーの先制技封じができるという意味でもこだわりスカーフとの相性はシンプルによい。
ハッサムはバレットパンチも効かないので、構成によっては一方的に有利に立てる。
エスパーを一貫させてしまうとサイコメイカーサイコキネシスで粉砕されてしまうので、常に存在は頭の片隅に置いておきたい。
・カプ・ブルル
耐性はそれなりに恵まれているものの、安定した役割は少なく、主力技が草なので半減もされやすい。すばやさも低いので対面も強いとは言えない。
それらの欠点をねじ伏せるグラスメイカー、という感じ。
単体でガブリアスに強いのにくわえて、グラスフィールドが地面技を半減するので、バンギラスやクチートと相性が良さそう。
ウッドハンマーの火力にばかり目が行くが、やどりぎのタネやウッドホーンで長めのサイクルを見越して戦うのもいいかもしれない。
・ガブリアス
今までに比べると、テッカグヤ、カプ・ブルルなど、火力や汎用性が高めのポケモンに後だしされてしまうのが悩みか。ステルスロックもとりあげられましたしね。
とはいえ、初期は便利キャラとして採用率が高いはず。
・グソクムシャ
名前のセンスがいい。
特筆すべきはであいがしらを初めとした豊富な先制技で、積みエースやメガシンカに対しても上から押さえつける動きが期待できる。
問題は積みエースにはであいがしらを半減するポケモンが多いことでしょうか。ボーマンダ、ウルガモス、バシャーモ、ルカリオ、ハッサム、ギルガルドといったポケモンにことごとく通らない。
ボルトチェンジやとんぼがえりでであいがしらで叩くチャンスを稼ぐとか? でしょうか。
・ペリッパー
とくこう種族値95なので、ニョロトノよりは火力がある。
飛行タイプによる耐性とぼうふうを得たかわりに補助技を失ったニョロトノって感じでしょうか。特にコンボを狙ったりしないのであれば、単体でも採用しやすいのはこっちか?
メガシンカの仕様変更により強くなったメガラグラージとも相性補完がそれなりにいい。
・アシレーヌ
うるおいボイスってフェアリースキンみたいに倍率かかるんですかね?
主力技が水なので、水の通りやすい環境になるかどうか。
・シルヴァディ/タイプ:ヌル
汎用性が高いすてゼリフ持ち。
タイプ:ヌルで後攻すてゼリフしてもいいし、シルヴァディで終盤の活躍に期待することもできる。
Zすてゼリフで控えを全快できるので、起点作りをしつつリカバリーする、みかづきのまいクレセリアみたいな動きができるかもしれない。
というか、そんな面倒なことをしなくてもタイプ:ヌルでトライアタックかえんほうしゃれいとうビームでんじは@しんかのきせきとか
・フライゴン
りゅうのまいエースとしては、麻痺しない点が優秀。じしん・げきりんも命中が安定しており信頼性が高い。
でも普通に火力も耐久も足りないので僕はラムカイリュー使います、という感じ。
というか、SMじゃげきりん覚えないかもしれない。
・キテルグマ
物理耐久がとくせいによって極めて高く、広い範囲に対して流しつつ圧力をかけていく、バンギラスの物理版のような動きが期待できる。
難点なのは飛行と格闘が弱点であることで、ボーマンダ、バシャーモ、ルカリオといった特に強力な物理ポケモンへの対応能力が低い。いわゆる特殊受けのポケモン、ハピナス、ラッキー、バンギラスなどは皆格闘弱点ということで、安易に並べると格闘に極端に弱い並びになってしまう。
相性のいいパートナーが見つけられるかが課題。
現状では耐性に恵まれつつ削り能力にも優れているカプ・コケコやカプ・レヒレなどが有力か?
・デンヂムシ
なんで進化の中間に専用特性があるんだ? ダブルとかで専用構築する価値あったりする?
・デンジュモク
れいじゅうボルトロスをさらに極端にした感じ。でんじは無効+ほたるび火力で受けループをスーパー粉砕できそうだし、普通にスカーフでも。
足が遅めの相性補完重視・サイクル重視みたいなパーティに対してはめっぽう強い一方で受け出し性能も対面性能も低めで、シンプルな能力に反して雑に使っても強い、というポケモンではなさそう。
・テッカグヤ
エアームドの耐久を下げて攻撃面を色々強化した感じ?
言うまでもなくタイプが強くて、強い相手には一方的に強い。エアームドとの違いは不利な相手にも攻撃手段があって自ら崩しにいけるところ。ただし、はねやすめがないので回復手段はねむるやたべのこしに限られてしまう。
はがね・ひこうというタイプからのやどりぎのタネはローリスクでの対処が難しいので、削りつつ後ろの負担を軽減できる便利な戦法になりそう。
エアームドに倣うなら、パートナーはバンギラス……といいたいが、エアームドよりもさらに対格闘が任せられないことには留意がいる。
・カミツルギ
すばやさと攻撃面に秀でているので、いちばんビーストブーストを活かせそう。
耐性を活かしてサイクルをしてもいいけど、耐性は特殊に強めなのに(電気、フェアリー、水を半減し氷弱点でない)、特殊耐久が低めなのが残念なところ。
サポートを受けてのつるぎのまいエースとして運用すれば、物理耐久の高さから先制技で致命傷を受けづらい、ビーストブーストで火力をさらに発揮できるなど、強みが活かせる。
・ウツロイド
バンク解禁前では数少ないステルスロック持ちで、リフレクター、ひかりのかべ、どくびしなども完備。
ただ、頓死しやすいタイプなのが不安材料か。
・アクジキング
耐久高っ。なんだこいつ。
耐久の高さで無理矢理場に出して、どーん! することはできるんだけど、それは火力の高いサザンドラでもよくない? という気もする。
毒技を覚えるので、フェアリーを叩けることが重要な場合はこっちのほうが強いかも。
・マッシブーン
名前と見た目にセンスがありすぎる……。