GSルール流行の変遷

 最初の県大会である千葉県予選は、スカーフドーブルの強さを見せつけるという鮮烈な結果を残し幕を閉じた。
 このことからか、対ダークホールに対する意識が高まり、兵庫決勝は両者の初手がカゴ&ラム、熊本代表はスカーフしんぴのまもりなどが採用されているのが目に付く。また、ユキノオーミュウツーを中心とした構築は青森準優勝、広島優勝、秋田準優勝など安定して結果を残している。前述のドーブルの影響か、このころのミュウツーはラムの採用率が高いのが特徴である。青森代表のパーティは後に流行するトゲキッスカイオーガを先取りしたような構築で、また初めてヌケニンを採用して優勝したパーティでもある。滋賀代表はバンギラスドータクンギラティナ、福岡代表はギラティナメタグロスパルキアバンギラス、と後に流行するパーティを使用している。
 二月にはいると、やや対ねむりに対するマークは薄くなったようで、シュカディアルガ、メガネミュウツーなどラムが定番であったポケモンにもそれ以外のもちもので上位に進出してくる構築もみられる。優勝者がメガネミュウツーを使用した埼玉二日目では、1ターン目に相手のポケモンを三回凍らせる強運を発揮し、ユキノオーミュウツーの強さを見せつけることもあった。
 新出のテンプレとなったバンギラスドータクンギラティナメタグロスはそれぞれ沖縄や大分で結果を残していき、静岡ではレックウザヌケニンが優勝し注目を集める中、東京大会Aではディアルガドーブルからのいかりのまえばが華麗に決まり勝利を収め、以降ドーブルの主力技はがむしゃらからいかりのまえばぜったいれいどに推移していく。
 翌週の茨城大会ではギラグロスに有利をとれ、数多いドラゴン+ねこだましの構築の中でも特に攻撃性にすぐれるゴウカザルパルキアがはじめて優勝を果たす。翌日の奈良大会では意外にもはじめてカイオーガルンパッパが優勝、さらに翌週愛知大会では"ギラグロス"VS"サルキア"、"ディアドーブル"VS"バンギドータ"など流行は一時収束を見せ始め、愛媛決勝ではお互いの初手がゴウカザルパルキア、といった状態になる。
 そんな中、3/14の岡山大会において登場した"サブローパ"が一世を風靡することになる。従来の初手オーガルンパが苦手とするユキノオーミュウツーに対して有利をとれるうえ、後ろからトリックルームを展開するため妨害も困難であり対トリックルームも優れるというスペックの高さから高い人気を得た。