ORAS シングル メガリザードンY
1.概説
とにかく”ひでり”ととくこう種族値159からなる圧倒的な瞬発火力が最大の特長。”ちょうのまい”のようなタイムラグや”こだわりメガネ”のようなデメリットなしに単体でぽんとカイオーガクラスの破壊力を発揮できるのがオンリーワンの個性である。
通常、ほのおタイプの技を主力にするポケモンはバンギラス、ガブリアス、ヒードラン、スイクン、ウォッシュロトムなどに対して大きく隙を見せるために運用が難しいことが多いのだが、リザードンは”ひでり”ととくこう種族値から一撃の火力が極めて高い上に”こだわりメガネ”に頼らないため半減の”かえんほうしゃ”でもそれなりのダメージを与えた上にサブ技に切り替えることが可能であり安定した受けを許さない。
すばやさもそれなりに高いため、ギルガルド+サザンドラ+マリルリ、バシャーモ+サンダー+ナットレイ、クレセリア+ヒードラン+ガルーラのようなすばやさの水準が低く短期的なサイクル戦を意識した相手に対しては大きな損害を与えやすい。
一方で耐久力は低いため、先手を取られるとメガシンカとしての戦闘力を充分に発揮できない。けしんボルトロスやファイアロー、”こだわりスカーフ”などを相手取っての活躍は難しい。
特にガブリアスはリザードンYにとっては天敵であり”げきりん”を使うまでもなく”がんせきふうじ”で倒されてしまう上に極めて採用率が高い。
リザードンYを採用する場合には、クレセリアやカバルドンのようなガブリアスに強いポケモンと併用することが望ましい。
また、サイクル破壊を得意とするポケモンとはいえ、ラッキーやハピナスを採用した長期的なサイクル志向の構築を突破することも難しい。
構築レベルで得手不得手がハッキリと分かれるポケモンであり、他のメガシンカと併用して対戦相手の構築を見て使い分けることが重要なポケモンと言える。
2.技構成
かえんほうしゃ オーバーヒート ソーラービーム きあいだま@リザードナイトY
フルアタックの場合。”きあいだま”はバンギラス、ヒードランで止まらなくなるため命中こそ低いものの優先して採用したいサブウェポンである。
かえんほうしゃ オーバーヒート ソーラービーム ねごと@リザードナイトY
”ねごと”を持たせることでカバルドンの”あくび”やメガフシギバナの”ねむりごな”に積極的に受け出せる。炎技を二つ採用することが自然な形でできるポケモンなので”ねごと”でも当たりを引きやすい。
かえんほうしゃ ソーラービーム きあいだま みがわり@リザードナイトY
”みがわり”を採用したパターン。”みがわり”を持つことで下から”でんじは”で性能を下げることを防げる他、後ろからバンギラスやニョロトノを投げられる可能性がある際に様子をうかがいやすい。
択にも勝ちやすくなるので、クレセリア+ヒードランの並びに相対した際にテンポを握りやすい。
3.対策
メガシンカが二種類あるために対応が難しく、一度テンポを握られてしまうと損害を抑えるのは難しいポケモンではあるが、メガシンカとしては耐久力が低くすばやさの水準もそこまで高くはない。
先制さえできるポケモンであれば体力を大きく削ることは容易であるし、多少体力を削りさえすれば”しんそく”や”ふいうち””こだわりスカーフ”で強引に押し切ることは難しくない。
ファイアロー、ガブリアス、カイリューといった自然にリザードンYに有利に動けるポケモンが採用できていることも多いだろう。
防御的なポケモンを起点にされる状況でも、”でんじは”さえいれることができれば大きく性能を損ねることができる。