ORAS シングル メガフシギバナ
メガフシギバナ
1.概説
タイプ:どく・くさ、とくせいは”あついしぼう”。
一つ一つの要素はメガシンカらしい派手さもなく、図抜けた火力を誇っているわけでもないが、複数の要素が強烈に噛み合ってメガフシギバナの強さを形成している。
特筆すべきは封殺できる相手の多さで、”あついしぼう”によって氷・炎を等倍に抑えることで格闘+氷(+岩)、水+氷、電気+氷(+炎)フェアリー+地面or炎のようなメジャーな技の組み合わせに強い。
具体的には、キノガッサ、ローブシン、スイクン、マリルリ、ウォッシュロトム、オムスター、ライコウ、ライボルト、サンダー、けしんボルトロス、エルフーン、ニンフィア、メガチルタリス……などである。
打点が高く、一致技でメガフシギバナを攻撃できるメガバシャーモやメガクチート、あるいはメガフシギバナからの攻撃をシャットアウトできるナットレイのようなポケモンを除けば、
a.水タイプ
b.電気タイプ
c.格闘タイプ
d.草タイプ
e.フェアリータイプ
の多くには受け役割を持てるといって良い。
こうしたポケモンに対して安定してくり出すことができる上に”ねむりごな””やどりぎのタネ”といった無効化しづらく、安定して効果が見込める技を交代際に打つことで相手をくり崩すことができるのがメガフシギバナの強みである。
弱点がエスパー・ひこうのみとサブウェポンで使われることも少ないこともあって、”ちょうはつ”や”みがわり”による妨害さえなければタイマンで勝てる相手も多い。数字の高さも相まって”そうしょく”ヌメルゴンや”ぼうじん”バルジーナであっても対メガフシギバナを一任できるポケモンとは言いがたいほどである。
”ねむりごな””やどりぎのタネ”といった技を無効化できるくさタイプには”ヘドロばくだん”で自然に打点を持てる。
メガシンカするポケモンは多くの場合、”ラムのみ”を持っていないことが明白で状態異常に弱くなり回復手段も乏しくなりがちだが、メガフシギバナは毒も粉も受け付けず”こうごうせい”による回復ができ、種族値もあいまって絡め手から切り崩すのは難しい。
総じて、強いポケモンには一方的に強く苦手な相手にも補助技で切り崩すことが期待できる、サイクル戦向きのポケモンであると言える。
弱点はというと、まずメガシンカのシステムと防御的なとくせいが噛み合っていない点が挙げられる。
たとえば、対ローブシンを期待してフシギバナを選出する場合、そのまま受け出すと”れいとうパンチ”を抜群で受けてしまうし、対サンダーの”ねっぷう”などでも同様である。初手で出すなどしてメガシンカすれば問題は解決するものの、やはり立ち回りは不自由になってしまう。
また、技のPPの少なさも問題で”こうごうせい”は8、”ヘドロばくだん””ギガドレイン””やどりぎのタネ”なども16発しかない。”ねむりごな””やどりぎのタネ”自体は即効性のある崩し手段ではないため、長期戦に持ち込まれると息切れしやすくお互いにサイクル戦志向の構築の場合は能動的な崩し手段を他に用意しておきたい。
この辺りの判断は、制限時間の差でワイヤレス対戦とランダムレート戦でも異なってくる。
2.構成
ギガドレイン ヘドロばくだん こうごうせい やどりぎのタネ@フシギバナイト
特殊な運用法をしない限り、この四つをベースに”ねむりごな”や”めざめるパワー(炎)”などを採用した構成になるだろう。
”ぼうじんゴーグル”を貫通する”くさぶえ”や”ぼうだん”に防がれない”ベノムショック”のような技の採用も一考ではある。
3.対策
メガフシギバナは基本的にクレセリア+ヒードラン、ラッキー+グライオンといったサイクル戦重視の防御的な構築に採用されるポケモンである。
故に、メガフシギバナをどう対策するかではなくサイクル系の構築をどう対策するか、という視点で見るのが大切になる。
受けループへの対策にメガゲンガーやメガボーマンダを採用しているのならばメガフシギバナに手間取ることも少ないだろう。
どうしてもメガフシギバナに隙を見せるポケモンが軸になる構築の場合は”ぼうじんゴーグル”で”ねむりごな”を防ぐことで対策もできるし、そこまでしなくても”みがわり””ちょうはつ”などで自由に補助技を撃たせないことでメガフシギバナを牽制できる。
メガフシギバナから致命傷を受けないかつ回復手段を持つポケモンが複数いる場合は受け回し続けることで”やどりぎのタネ”や攻撃技のPPを削り切ることも有効である。
なお、対戦で見かけるフシギバナの多くはメガフシギバナであるが、稀に”ようりょくそ”を活かしてメガシンカしないフシギバナも存在することはあるために”ひでり”と同居している場合はその注意する必要がある。