受けループ考 その零 メガヤミラミvs受けループ

0.この記事は、受けループに関する記事の前提となる文章である。
 シングルレートにおける受けループの記事を見ていると、『メガヤミラミTODで処理する』という文章が見られる。
 そこで、本当に勝てるのかどうかを考えてみる。


 特に記述がない場合の前提条件として、
 ・レーティングバトル・シングルバトルを想定する。
 ・お互いHPが最大値のまま時間切れに至った場合、受けループ側が勝利するものとする(特殊な選出をしない限り、HP数値判定になればラッキーを擁する受けループ側が有利)。
 ・時間切れに至るターンは20ターン程度とする(実際に何ターンくらいになるのかはよくわからない。実際にはどのぐらいなんだろうか)
 ・受けループ側にはメガヤミラミに50%以上ダメージを与える手段がないものとし、攻撃も急所に当たらないものとする(”じこさいせい””メガヤミラミを突破できないことを前提に考える)。
 ・ヤミラミは状態異常が敗北に直結するため、初手でメガシンカするものとする。
 とする。



パターン0 メガヤミラミvsグライオン
プレイヤーA:ヤミラミ  バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:グライオン まもるみがわりハサミギロチンじしん@どくどくだま
 時間切れ戦術といえばグライオンだが、”バークアウト”が”みがわり”を貫通するため”みがわり””まもる””ポイズンヒール”が成立しない。
 ”ポイズンヒール”の回復を”めいそう””バークアウト”が上回り、”じしん”には”じこさいせい”が追いついてしまうため、基本的にはプレイヤーBが敗北する。
 通常のグライオンではメガヤミラミ対策にはならない。


パターン1 メガヤミラミvsラッキー
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
 ラッキーはヤミラミにダメージを与える手段がないため、”おにび”を25%で回避し、”でんじは””マジックミラー””で自ら麻痺状態になることで状態異常をシャットアウトする以外のパターンではプレイヤーBが必敗である(最終ターンに”タマゴうみ”しても、メガヤミラミの後攻”バークアウト”や”おにび”ダメージを受けるために敗北が確定する)。
 なお、”おにび”回避”みがわり”でも貫通して”バークアウト”を受けるためにやはり結果は変わらない。
 メガヤミラミをダメージを与える手段がないラッキーでは微量でもダメージを受けると判定負けである。


パターン2 メガヤミラミvsラッキー&ヤドラン
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
       ヤドラン ねっとうでんじはなまけるてっぺき@ヤドランナイト(さいせいりょく)
 ラッキーはメガヤミラミに対して”でんじは”することで、”おにび”を受けず、なおかつ後攻で”タマゴうみ”が可能になるため、最終ターンに”タマゴうみ”をすることでメガヤミラミに対して判定勝ちが狙えることは既に述べた。
 故に、ヤミラミメガシンカさせてからラッキーをくり出し、先制”でんじは”すればほぼ勝利確定である(厳密には、最終ターンに麻痺して動けない可能性が残る)。
 問題は、ラッキーを後だしした瞬間に”おにび”を受けてはいけないこと、交代前のポケモンもダメージを受けることが許されない点である。
 そこで、クッションにはヤドランを用いて”さいせいりょく”でダメージを帳消しにする。
 なお、C105(無振り)メガヤミラミの”バークアウト”のダメージを”さいせいりょく”で確実に回収するには、H201-D122ほどの数値が必要である(努力値でいうとHP244、D122)。
 ヤドラン→ラッキーの交代際に”おにび”を受けるとやり直しだが、その場合は再びヤドランに引くことで”おにび”を回避するまで繰り返せばよい(試行回数を増やす必要があるため、この段階では思考時間を無駄遣いしないほうがよい)。”なまける”でタイミングをずらすことも可能である。
 受けループ側の負けパターンは、ヤドラン居座りには”めいそう”から”バークアウト”、ラッキーチェンジには”おにび”を合わされ続けた場合になる。
 おおむね有利には見えるが、最終ターンに麻痺を引いて回復できない可能性も考慮すると不確定要素が多い。

パターン3 メガヤミラミvsラッキー&モロバレル
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
      モロバレル キノコのほうしイカサマヘドロばくだんこうごうせい@くろいヘドロ(さいせいりょく)
 では、”さいせいりょく”役がヤドランではなくモロバレルだったらどうなるか。
 ”バークアウト”のダメージが少なくなるため、ヤドランのケースよりも余裕が出る。221-100(HP252のみ)であっても、めいそう三回C105”バークアウト”を受けても”さいせいりょく”でカバーできる。
 ここまですれば、かなりの勝率を確保できるといっていいだろう。
 なお、モロバレルの”ヘドロばくだん”でメガヤミラミに毒を入れることができれば、メガヤミラミ側が”じこさいせい”せざるを得ない状況が増えるため、かなり有利になる(これはメガヤドランの”ねっとう”でも同様)。
 問題は、モロバレルが受けループにおいて採用率が高くないポケモンであることか。


パターン4-1 メガヤミラミvsラッキー&メガフシギバナ
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
      フシギバナ エナジーボールヘドロばくだんこうごうせいやどりぎのタネ@フシギバナイト
 ”ヘドロばくだん”などで状態異常にすることが有効ならば、受けループでモロバレルよりも自然に採用できるメガフシギバナの場合はどうか。
 ”ヘドロばくだん”でヤミラミを毒状態にした上で”こうごうせい”で回復し、ラッキーにチェンジして”でんじは””タマゴうみ”で時間切れを待つと仮定し、最終ターンの状況がメガヤミラミ側が毒ダメージ、受けループ側がメガフシギバナの火傷ダメージのみで時間切れを迎えたものとする。
 この場合はHPの割合判定になる。以下の項目へ続く。


パターン4-2 メガヤミラミvsラッキー&メガフシギバナ&ゲンガー
プレイヤーA:ヤミラミ バークアウトおにびめいそうじこさいせいヤミラミナイト
プレイヤーB:ラッキー ちきゅうなげでんじはみがわりタマゴうみ@しんかのきせき
      フシギバナ エナジーボールヘドロばくだんこうごうせいやどりぎのタネ@フシギバナイト
      ゲンガー  みちづれおにびたたりめヘドロばくだん@ゲンガナイト
 仮に、受けループ側の最後の一匹を仮にゲンガーとする(受けループに採用されやすいポケモンの中でも最もHPが低い、すなわち火傷ダメージで受ける割合が大きくなり受けループに不利に働く)。
 ラッキー325/325 メガフシギバナ164/187 ゲンガー135/135 合計624/647 HP比率96%
 ヤミラミ138/157 不定 不定
 とすると、ヤミラミ側が勝利する(HP残量を97%にする)には最低でも477のHPの控えが必要となる。(HP比率が同一の場合にはHP総量で受けループ側が勝利する)
 ソーナンスやラッキー、ハピナスが入らない限りはHP実数値が477を越えることは困難であるため、受けループミラーのようなケースを除けばラッキー&フシギバナの組み合わせはメガヤミラミに有利と言っていいだろう。


パターン5 メガヤミラミvsいばるグライオン
 グライオンの”いばる”を”マジックミラー”で反射してもらい、攻撃力を上げて突破を図る。
 これ、実際にやったら勝率どのぐらいになるんでしょうか?
 お互いの配分によって二段階アップ”じしん”で落ちる確率がかなり変動するようだ。


パターン6 ヤミラミvs受けループ
プレイヤーA ヤミラミ おにびちょうはつじこさいせいイカサマ@たべのこし
 仮にヤミラミメガシンカせず”ちょうはつ”してきた場合、これまでの前提は全て覆る。
 この場合、ラッキーでは全く対処できないため、グライオンやゲンガーなどで対処するしかない。


まとめ
 メガヤミラミvs受けループは、的確な動きさえ用意してあれば汎用性が高い選出を維持したまま判定に持ち込むことで受けループ側が勝利できる可能性が高い。”ヘドロばくだん”や”ねっとう”で”マジックミラー”で防がれない固定ダメージを与えることができればぐっと勝利が近づくし、そうでなくても”さいせいりょく””しぜんかいふく”を駆使すれば勝率は確保できる。
 『受けループはメガヤミラミTODで対処できる』というのはおおむね正解といっていいだろう。
 次回は、『”めいそう”ニンフィアはラッキーを突破するのに何ターンかかるのか?』を考えたい。